基本解説
知能線は力量・才能・知能の優越を象徴する線。
頭脳線(ずのうせん)または知能線(ちのうせん)は、主に頭の働きを現す線です。
知能線が明確に深く刻まれる程、頭脳明晰であることを現し、逆に切れ切れであったり、鎖状であった場合には思考力が散漫になり集中できない。
知能線は体で言うと頭部(目を含む)を表し、知能線上に現れた異常(ホクロ・切れ・島等)は頭部や目の怪我や病気を表すことがあるため、注意が必要です。
知能線は深く明確に刻まれているものを吉相とし、分岐線があればなお良し。
起点の位置や末端の方向によって、その人が持つ知能の傾向(理系・文系等)を推測することができます。
知能線の起点は、
(1)生命線から離れるほど行動的・活発的資質を増す。
(2)生命線と重なるほど慎重・冷静さを増し、行動力が乏しくなる。
という傾向があります。
知能線の終点は、
(1)上(指側)に向かうほど、物質・金銭に対する執着心が増す(理系タイプ)
(2)下(手首側)に向かうほど、精神的・芸術方面への資質を増す(文系タイプ)
手相から適職を見いだす場合、知能線の終端部分がどちらに向くかでおおざっぱに判断できます。
知能線の起点
頭脳線・知能線の起点が生命線から離れれば離れるほど行動力が強くなりますが、5mm以上離れると何も考えずに突っ走り、人があっと驚くような大失敗を犯す可能性のある相となります((10)じゃじゃ馬の相)。
(10)のように頭脳線が生命線から大きく離れ、単体で刻まれているような線の持ち主は、物事を深く考えずに行動を起こすことが多いため、大失敗をやらかす可能性があります。
この相は一般的に女性に多いです。
人当たりは良く、接客業等に向く。常に冷静で居続けるよう努力することで、豊かな行動力を持ち力強い発展が望める。
(8)のように 起点部分が頭脳線から1~2mm程離れた線は明るく人当たり良い性格となるでしょう。
(1)のように頭脳線と生命線の起点がほんの少しだけ付いているのも、上記の線には至らないまでも、頭の回転が速く環境に順応しやすいことを現します。
人当たり良く、組織に順応できる性分でしょう。
(7)のように生命線との重なりが大きくなればなるほど、慎重で用心深い性格になります。
落ち着いているので失敗は少ないのですが、自分の意見をあまり人に言わないため、人から評価されにくい欠点があります。
この相を持っている人は、自己アピールをするように心掛けた方がよいでしょう。
(5)のような10mm~20mm程度の重なりが一般的と言えるようです。
これ以上深く重なり、生命線から頭脳線が生えているような形になった場合、あまりに慎重すぎて行動力が乏しいといった相になるようです。
ただ、その分細かい点によく気がつく。
このタイプの知能線に切れやうねりを生じている場合、陰湿・陰険な意味あいを増す。
知能線の終点
(1)のように月丘に向かって垂れることが(つまり下向きに垂れる事が)一般的なようです。
頭脳線の終端は下へ向けば向く程、精神的な傾向が強くなり、上へ向くほど物質的な傾向が強くなります。
(2)のように頭脳線が水平に近づくほど現実的な性質となり、財布の紐も固くなる傾向にあります。
なお、(2)のように生命線から若干離れて生じる真っ直ぐの知能線は、知能線の中でも特に優秀な部類に入ります。
勘に優れ頭の回転が非常に速く、周囲の事に気を配り、お金儲けの資質がある優秀な性質の持ち主といえます。リーダータイプの相。
(3)のように頭脳線が上に向くと物質的な傾向が強くなり、思想・美術・芸術といった精神的な物に興味が沸かず、むしろ金銭や物欲に興味を持つ。
(4)のように頭脳線の先端が感情線より上にくると、他人を犠牲にしてでも金儲けに走るといった狡猾な意味あいを持つ。
このタイプの線の末端が図のように水星丘(小指下)の中央まで至る場合、類い希な金儲けのセンスがあります。
ただし、その方法が人道に背くものである場合、最終的に破局を迎える恐れが高い相です。
(5)のように終端が月丘に入り込むような場合は芸術的なセンスに優れる相といえます。
奉仕事業や芸術家向きの相と言えます。
いわゆる文系タイプの相で、想像を生かした仕事、創作活動に吉。
豊かな発想力を持ちますが、金銭・物質面での資質は劣るため、結婚相手には自分の資質とは逆のタイプを選ぶのが吉。
(8)のように生命線から少し離れた頭脳線が月丘に向かう場合、本来の物質的な才能を精神的な事に捕らわれることになるので、つまらない事に才能を食いつぶして本来の素質を発揮できない可能性があります。
若干、生命線から離れて生じるタイプの線は、(9)のように直線的に刻まれるのが理想的。起点が生命線から離れて生じた線が真っ直ぐに刻まれるタイプの知能線は、頭脳明晰でリーダータイプ。組織でも出世街道に乗れるという、知能線の中でも特に良いタイプの相です。
知能線の変異
(1)頭脳線が二重に刻まれる相を「二重頭脳線」といいますが、頭脳線から離れて生じた相で初婚に失敗する線があるので、混合しないよう注意が必要です。
(2)頭脳線の支線は多才な才能の持ち主であることを現しており、支線が増えれば増えるほど、その傾向は強くなります。
運命線本線が月丘へ向かい、支線が水星丘方面へ向かうような状態の場合、運命線本来の精神的な能力に加え、支線の現す物質的な能力が加算されるため、精神と物質のバランスが取れた吉相と言えます。
頭脳線がまっすぐに延び、途中で突然方向を変えるケースがありますが、これは元々の頭脳線が持っている物質的な傾向が突然精神的な傾向へと向いている事を現しています。
人生のある時期に自分の考えを変えるようななんらかのイベントがあったのかもしれません。
頭脳線は体で言うと、頭と目に対して深い繋がりがあるようです。
頭脳線が異形の場合、頭脳に関するなんらかの障害を疑ってみる必要があります。
頭脳線上に島があり、この島が中指の下付近にある場合は、目の障害を疑う必要があります。
頭脳線と生命線の起点付近にある島は、思春期時代の憂鬱を現すと言います。
頭脳線上の黒い点もまた、頭脳に関する何らかの障害を現します。